スクールソーシャルワーカーとは

スクールソーシャルワーカーだより スクールソーシャルワーカーだより

2010年4月号

お子さんの入学・進級、おめでとうございます。大玉村教育委員会スクールソーシャルワーカー(以下、SSW)の増田泰司(ますだたいじ)です。月に一度、この「スクールソーシャルワーカーだより」で、子育てに役立ついろいろな情報をお届けします。

SSWの仕事

今年度最初なので、私が何をする人なのかということについてお話しします。

日本スクールソーシャルワーク協会」のホームページには、「SSWの基本的な姿勢」として、以下のようなことが書いてあります(※現在は内容が変更されています。)。

  • 一人ひとりの子どもを個人として尊重します。
  • 子どものパートナーとして一緒に問題解決に取り組みます。
  • 子どもの利益を第一に考えます。
  • 秘密を守ります。
  • 問題よりも可能性に目を向けます。
  • 物事を自分で決めるようにサポートします。
  • 個人に責任を求めるのではなく、環境との相互影響に焦点を当てます(エコロジカルな視点)。
  • スクールソーシャルワーカーはこんなことをします

同じく「SSWはこんなことをします」という項目には、以下のようなことが書いてあります。

  • 話によく耳を傾けます。
  • 一緒に活動します。(スポーツ・ゲーム・音楽)
  • 勉強がしたければ手伝います。
  • 親との間に立って、気持ちを代弁します。
  • 学校との間に立って、調整や仲介をします。
  • 地域のいろいろなサポート資源を紹介します。
  • 必要な情報を提供します。

要するに、お子さんのこと、子育てのことで何か困ったことがあれば、気軽に相談できる相手だということです。必要に応じて、学校・役場・カウンセラー・病院・警察・児童相談所など、子どもたちのために活動している様々な機関と連携して、お子さやご家族の問題解決のお手伝いをさせていただきます。スクールソーシャルワークは、そんな仕事です。

発達障がい

さて、大玉村のSSWが関わることが多い課題に、「発達障がい」があります。発達障がいは、子どもの頃から現れる脳機能の障がいで、知的障がい、自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群、学習障がい(LD)、注意欠陥多動性障がい(ADHD)などの種類があります。

「うちの子は全く言うことを聞かなくて」「友だちとうまくコミュニケーションがとれずに、いじめられるんです」「思い通りにならないと、すぐに暴れて手がつけられません」「勉強をやらなくて困ります」などのご相談をいただいて、児童精神科の病院でよく調べてもらうと、実は発達障がいからくる問題だったというケースも、結構たくさん見られます。

発達障がいは、一種の個性のようなものです。周りの大人がそれを理解して関わっていけば、その子本来の能力をかなり伸ばすことができます。逆に、障がいについての知識がないまま、叱ったり叩いたりしても、能力があまり伸びないどころか、どんどん自信をなくして、本来できることまでできなくなってしまいます。もちろん、お子さんが小さければ小さいほど、能力の「伸びしろ」は大きくなりますから、気になることがあれば、ぜひご相談ください。

一人で抱え込まないで

子どもの教育は、もちろん親が最終的な責任を持ちます。しかし、決して親だけが抱え込む必要はありません。助けてくれる人や機関がたくさんあります。ですから、子育てに関して悩みがあれば、いつでもご相談くださいね。ご一緒にお子さんにとっての最善を考えていきましょう。

それでは、今年度もよろしくお願いいたします。

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