スリー・グッド・シングスで心を育てよう

スクールソーシャルワーカーだより スクールソーシャルワーカーだより

2024年9月号

今回は、毎日の生活に取り入れることで皆さんの心の健康を保つ方法として、「スリー・グッド・シングス」をご紹介します。子育てや教育現場でも使えますので、ぜひ実践してみてください。

スリー・グッド・シングスとは

「スリー・グッド・シングス」(Three Good Things)とは、毎日寝る前にその日あった良いことを3つ思い出し、それをノートに書き留めるシンプルな習慣です。

このスキルは、ポジティブ心理学の研究者であるマーティン・セリグマン博士によって提唱されたもので、「幸福感」「感謝の心」「ストレス耐性」「やる気」「自己肯定感」「コントロール感」などが向上するとされています。
※コントロール感とは、自分は周囲の世界に影響を与えたり、状況を自ら変えたり、自ら何かを決断したりできると感じることです。

また、寝る前に行なうと「睡眠の質」も向上します。

なぜ「スリー・グッド・シングス」が効果的なのか?

私たちは日常生活の中で、ついついネガティブな出来事やストレスに目を向けがちです。しかし、良いことに意識を向けることで、物事の捉え方が変わり、心のバランスを取り戻すことができます。この習慣を続けることで、日常生活の中で良いことを見つけやすくなり、心がよりポジティブに働くようになるのです。

実践してみましょう

まずは自分自身で

用意するのは、お気に入りのペンとノートだけ。寝る前などゆっくり時間が取れる時に取り組みます。そして、その日にあったうれしかったこと、楽しかったことなど、前向きな気持ちになれたことを3つノートに書き出します。

注意点としては、具体的に書くこと。そして継続することです。

家庭での実践方法

この「スリー・グッド・シングス」は、お子さんにも非常に有効です。例えば、夕食後や寝る前のひとときに、家族みんなでその日あった良いことをシェアしてみてはいかがでしょうか? 子どもたちは、最初は少し照れてしまうかもしれませんが、皆さんが率先してシェアすることで、自然と自分の良かったことにも気づき、シェアしてくれるようになります。

教育現場での実践方法

学校の活動にも、この「スリー・グッド・シングス」を取り入れることができます。たとえば、終わりの学活や、週初めの朝の学活に、子どもたちと一緒に「スリー・グッド・シングス」を振り返る時間を設けるのです。

これにより、クラス全体にポジティブな雰囲気が作られ、授業やその他の活動に対する参加意欲や、児童生徒同士の一体感などが向上することでしょう。

まとめ

「スリー・グッド・シングス」は、個人でも家庭でも学校でも、簡単に始められる心のエクササイズです。ぜひ取り入れて、ますます前向き肯定的に生活できるようにしましょう。

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