2013年4月号
今回のテーマは、子どもの自己肯定感です。豊かな自己肯定感を持っている子どもは、豊かな人生を刈り取ることになります。ぜひ子どもたちに自己肯定感を持ってもらいたいですね。
自己肯定感を育てるためには、子どもの良いところをほめて伸ばすのが良い方法です。しかし、中には
うちの子、ほめるところがないんです。
いったいどこをほめたらいいのでしょうか?
とおっしゃる親御さんもおいでです。そこで、子どもの良い点を見つけるコツについて何回かに分けてお話ししましょう。さて、最初のお話は……
正義の味方と悪の組織の違いとは?
SNSでおもしろい表が紹介されていました(原典不明)。題して、「正義の味方と悪の組織の違いとは?」
正義の味方 | 悪の組織 |
---|---|
自分自身の具体的な目標がない | 大きな目標を思い描いている |
他者の夢の実現を邪魔するのが生き甲斐 | 自分自身の夢を実現するのが生き甲斐 |
問題が起きてからようやく行動し始める | 目標達成のため、研究開発にいそしみ、積極的・能動的に行動を起こす。そして、何度失敗してもへこたれない |
もっぱら目の前で起こっていることにしか対処しようとしない | 目標達成のため、研究開発にいそしみ、積極的・能動的に行動を起こす。そして、何度失敗してもへこたれない |
単独か少人数でしか行動できない | 大人数で組織的に行動する |
いつも怒っている | よく笑う |
仮面ライダーやレインボーマンと共に育った私としては、正義の味方に軍配を上げたいところ。しかし不思議なもので、この表を眺めているとなんだか悪の組織の方がすばらしく思えてしまいます。いかん、いかん。
ただ、「悪い」と決めつけている人や組織にも、見方によってはすばらしいところ、積極的な部分、肯定的な性質がいくつもあるものなんだなあと、この表を見ながら感じました。
子どもたちに自己肯定感を
子どもたちが中学卒業までにしっかり身につけるべき、大切な能力の一つは、自分を肯定する力です。
自分は基本的にここ(家庭や学校やクラブや友人の輪など)にいることが喜ばれている存在だ。
自分には何か意味のあるものを行なったり生み出したりする力や知恵がある。
人生にはいろいろ苦しいことも起こるけれど、何があっても自分はそれを乗り越えられる。
というような、自分を信じる力ですね。自己肯定力の強い子は、勉強でもスポーツでも成長のための努力を惜しみませんし、ちょっとやそっとの困難にもへこたれません。また、人間関係も良好です。
ところが自己肯定力の弱い子は、そもそも向上心を持てないので努力しませんし、壁にぶつかるとすぐに投げ出します。人間関係も自己中心的、攻撃的、あるいは回避的、依存的になりがちです。
自己肯定力を育てるには
子どもたちの自己肯定力は、周りの大人たちから肯定してもらい、肯定感を味わわせてもらって初めて育っていきます。すなわち、私たちが子どもたちにどう接するかが問われているのです。
これからしばらく、子どもたちに自己肯定感を味わってもらいやすい接し方のヒントをお話しします。今回お話ししたいのは、子どもたちのちょっとした言動をとららえて、ほめたり認めたりするということです。
次回は、子どもたちの良いところ、ほめるポイントの探し方をお話しします。しかし、まず大切なことは、皆さんが「この子には良いところがたくさんある」と信じて、それから探してみることです。
何しろ、ショッカーや死ね死ね団にだって、探そうと思えば肯定的な面をたくさん見つけることができるのです。皆さんのお子さん、皆さんの担当しているお子さんに良いところがないなんてことは絶対にありません。
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